「安いウクレレはすぐにチューニングが狂う」
一般的にいわれていることですが、果たしてどうでしょうか?
弦が張ってある楽器は必ずといってよいほどチューニングが狂います。たとえピアノであっても時間が経てば狂います。すぐに狂ってしまう訳ではないけれど、構造上仕方のないことです。
安いウクレレを買ってはいけないといわれる理由として、すぐにチューニングが狂うと書いてある記事をよく見るのですが、先日、知人から、ウクレレを習いに行っているが、最初に買った安いウクレレがすぐにチューニングが狂ってしまうので、教室の先生に紹介してもらってちゃんとしたのを買った・・・。そんな話を聞きました。やっぱりそうなんだ…。やっぱり言われちゃうんだ…。
私は、1万円以下の「安いウクレレ」といわれる部類のウクレレをかなりの数買いましたが、チューニングが狂ってしまって困るというウクレレはほとんどありませんでした。もちろん、買ったばかりの時や、弦を張り替えたばかりの時にはすぐにチューニングが狂ってしまいますが、しばらく使って落ち着いてくると、一曲弾いているうちにチューニングが狂って仕方がないということはありませんでした。もちろん、毎回必ずチューニングしてから使いますし、何曲か弾いたらチューニングの確認はします。
Uku壁のウクレレ君たちは、まだ購入後半年くらいなものなので、このまま数年使ったらどうなるかはわかりませんけれど…。
ストレートペグであった場合には、調整が非常に難しく、私自身所有はしていませんが、チューニングの仕方が分からないと見せていただいたウクレレがストレートペグだったので、一度だけチューニングしたことがあります。これはチューニングが狂うというより、チューニングそのものが難しい!ウクレレが上達しても、このタイプは自分には無理だな・・・と思ったことがあります。
ペグの精度によっては、チューニングが難しかったり安定しなかったりはあると思います。音あそびで手荒に使われてしまうウクレレ君は、たしかにペグがグラついてきました。確かにチューニングしにくいですね…。
今度、知人にもダメといわれたウクレレを見せてもらおうと思います・・・。
また、「ピッチが狂っている」ということも、安いウクレレにはよくある事として、いわれます。非常に短い4種類の太さの弦を、4本とも同じフレットの間隔で半音ずつ区切っていくというのが難しいのだそうです。弦の長さが倍以上のギターですら、弦ごとに微妙な長さの調整が出来るようになっています。ウクレレでこのような構造になっているものは少なく、サドルの形状の工夫で何とかしようとしているものもありますが、安価なウクレレでは、その辺あきらめてしまっている?ものもあります。しかし、それでも12フレット(1オクターブ上)で若干ずれているくらいではないでしょうか。もちろん、正確であるに越したことは無いですが、私のような初心者が使うのはだいたい3フレットまで・・・。たまに5フレットまで使うかな?この曲弾いてみたい!と思った曲は13フレットまで使うことを確認しましたが、未だにイントロすら弾けません・・・。オクターブピッチよりも、弦高が高いウクレレだと、押さえただけで音程が上がってしまいますから、そのあたりを手当した方が良いかもしれませんが、弦高の高い低いと、値段の高い低いは関係ないです。
要するに「ダメ」といってもその程度です。その程度が大きいか小さいかは、感じ方の違いだと思います。チューニングしにくい(できない!)ストレートペグは避けるとしても、5,000円程度のウクレレでも充分に楽しめるのではないかと思うのです。そして上手になってから具体的に「もっと音域が広い」とか、「もっと綺麗な杢で」とか、「もっと綺麗な音で」とか、「もっと・・・」と思った時に、その「もっと」を追求した個体を探したらいかがでしょう?と。
色々な方が、おすすめウクレレの筆頭にあげられているFamousのウクレレは3万円前後でしょうか。弾かせていただいたことがありますが、確かに素晴らしいウクレレでした。これから始める方が1本目に考えられる金額ならば是非買ってください!そう思えます。
しかし、私としては、やってみたいと思った時に、もっと気軽にウクレレ始めて、この素敵な魔法の楽器と仲良くなって欲しい!という思いの方が強いのです。一生で一本だけ!と決めているなら別ですが、気楽に5,000円前後のウクレレからのスタートを、大いに勧めます!初期の弦の伸びをとってからチューニングして送ってくださるお店もありますから、そんなお店もありがたいですね。
ペグがグラグラになるまで弾き込んだら、ウクレレに対する想いもスキルも上がってると思います。その時にはモディファイしたり、新しいウクレレ君を仲間に迎え入れたりすれば良いのではないかと思うのです。
私が、ウクレレを選ぶ際に気にしていることは、こんなことです。もちろん、私のような初心者が言うべきことではないのですが。
* チューニングが難しいストレートペグ(フリクションペグ)は避けてギアペグを選ぶ。
* ふくよかな鳴りのマホガニー材のボディ(好みです)
* ボディの鳴りのを損わない薄い塗装(厚い塗膜はボディの振動を抑えてしまい、よく鳴らないものが多い気がします)
* 容積の大きなボディ
などでしょうか……。
「安レレでもちゃんと選べばダメじゃない!」
今のところの私の結論です!
広場で、いろんなウクレレ、触ってみてください!きっとこれならいいかも!って思ってもらえるのではないかと思います!
Uku爺